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鮫島さんちの冬彦さん

模索し続けて発見した「同居しながら自立する方法」と「マザコン親子の取り扱いマニュアル」をシェアしちゃうブログ です

ウメさんとごはん2

 3時間前から台所に立つと、美味しい料理でもタイミングを逃す。新鮮さを失い、酸化し、温め直しでひどく不味くなる。仕込みは別だが、料理というものは短時間で作り終えるのが勝負だと思う。

 

でもあの頃は、7時ジャストの晩御飯に合わせて、3時間前からスタンバるスタイルで、来る日も来る日も晩御飯を作るみわ子であった。

 

そんな中、時々いや頻繁にこんなことが起こるのである ↓

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外食かお菓子の食べ過ぎでお腹がいっぱいということらしい。

おかずを見定めてから、逃げてゆくところが確信犯的であり、相当むかつくのである。

 

 

ウメさんとごはん

 

私はほとんど二階の自分の部屋にいる。ウメさんの居住区域は一階だ。

でもって、時々階段の下から声がする。

そう、こんな感じ。

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ウメさんは、今まで夕食の準備に3時間もかけていたそうだ。みわ子がコックを引き継いだ後、いつまでたっても台所にスタンバイしないのでウメさんは心配で心配で居ても立っても居られない。

 

 

ウメさんの大切なもの

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ウメさんは、掃除を手伝ってくれという。

タンスの引き出しを空けると、なんと大量の、のれんとパジャマとパンツのオンパレードで腰を抜かしそうになった。

 

 

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棚の上には箱が延々と並んでいて、それをひとつづつおろしては、雑巾で拭きつづける。

中身を確認しろというので、確認するとまたまたびっくり。これまた懐紙、半紙の山が延々と続く。なんで?

 

半紙は天ぷらの下敷きに、半紙はお金包んであげるときに便利だそうだ。

 

一生かかっても、使い切れるわけないやん(汗)

とにかくものがいっぱいで、砂漠を歩いているような気分になる。大変な1日だった。ひどく気疲れしてぐったりした。もう2度といやだ。

 

すごかった。この溜め込みハンパじゃない。

ウメさんの前世はリスじゃなかろうか‥‥。

 

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ウメさんは、みわこの任務遂行に対するクオリティーの低さに業を煮やし、今度は、お昼をおごる代わりに掃除を手伝って欲しいと妹さんを買収したけれど、妹さんもしっぽを巻いて逃げ帰ってしまった。

 

みわこは激しく共感した。

 

 

子離れ

  30近い長女から、ある映画の、DVDをみるようにと何度も催促されていたが、「狼と人間のハイブリッドの話?興味ないよ」と渋っていた。珍しく娘はしつこく食い下がってくる。

いつもひどくクールな彼女が「あのね、私たちが東北にいたときの生活とすごく似ている気がするんだ」「特に、狼の子どもの兄弟が私と弟とダブってしようがない」と熱く語られると、すこしばかり興味がわき

 「今まで見た中で一番すごい映画だと思う。私が今まで映画を勧めることなんてなかったでしょ」

 とトドメを刺されて、仕方なくみることにした。

 きれいな アニメ作品だった。

 2~3分みていたが、狼人間が出てきてテンションが下がった。「やっぱりあかんわ」と電源を切って寝てしまった。

 娘にまたプッシュされ、数日後再度挑戦する。

 

 で、結果は

 すごかった。

 涙が止まらなかった。バケツ何杯あっても足りないぐらい泣いた。

映画見て泣くことなんてほとんどなかったのに、

ハートから愛があふれてとまらない

そんな映画だった。

 

娘が言うように、昔母子家庭だったときの私たちとよく似ていた。

DVを受けて弁護士介入で見ず知らずの遠くの土地で身を隠していたあの頃。環境も立場も、そして物語の中のこどもたちも、娘の言うとおり当時の娘と息子とそっくりだった。

 見つかるのを恐れて、私たちは住民票を取らず偽名で暮らしていた。PTSDを抱えながら幼稚園児と小学一年生の子どもを育てていた。そう聞くと悲劇に聞こえるが隠れ住んだ土地での生活は、貧しいながらも幸せでキラキラと光り輝いていた。子どもたちの純粋さやひたむきさに支えられ私たちは心から満ち足りて生きていた。

 

話を映画に戻そう

この映画を見て感動もしたがひどく悲しくなった。当時、自分の悩みで頭がいっぱいで、子どもたちの苦しみやニーズに答えてあげられていなかった自分を責めて、改めて大泣きした。私はこれほどまでに「何にもしてあげていない」自分をずっと攻め抜いてきたことは薄々気づいていたが、これほどだったとは知らなかった。

 映画のクライマックスで、母親が自立してゆく息子と別れるシーンに、一番心を揺さぶられた。

 「おかあさん。まだあなたに何もしてあげていない!」と泣きながら訴える母親の言葉と自分の気持ちが重なってしまった。

 

物語の中では息子はまだ10歳という若さだから仕方なくもない。でも狼の世界では立派な大人の息子だ。だのに、母親はボロボロになりながらも自分の身などかまわず、必死で後を追い続ける。

その姿と自分が嫌というほどダブって、心がザワザワした。

 そのシーンを娘は「過保護だ」と言い捨てる。

その言葉も、私をひどくざわつかせた。

 

健康体で元気な娘は、虚弱で物静かな弟にいつも焼きもちを焼いていたから、そうみえるのだろうと自分に言い聞かせたりもしたが、自分を騙すことは出来なかった。

とにかく、こどもたちが

愛おしく、申し訳なく、そしてなぜだか、かわいそうでしかたがなかった

このかわいそうで仕方がないというのが、自分でも理解できなかったが、その感情に突き動かされ、時間をさかのぼってでも、償おうとしている自分がいた。

もう二十歳を超え三十に向かっている立派な大人の子どもに、私はそんなことをずっと感じてきたのだ。

 

そして、博物館で自分が張り裂けたあと

しらふになった。

 

私の中では、自分の子どもが、この映画の中のいたいけな瞳の天使のように見えていたが

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http://www.ookamikodomo.jp/index.html

 

しらふになってしまうと

目の前には、無精ひげのスネ毛男と、たくましさをさらに増し、守ってあげる要素などどこにもなさそうな娘がいた。

 

彼らはとうに社会人で、自分で稼ぎ、私より金持ちで、悠々自適に暮らしているおじさんとおばさんに立派に成長していたのだった。

 

私が守って欲しいぐらいだ(笑)

やっと私の中で「子育て終了」というチャイムが鳴り響いた。

 

遅~~~~~っ!!

 

娘のいうとおりだ。

私は過保護だったのだ。子離れ出来ていなかった。

 

彼らが成人してもなお、私が感じ続けていた

かわいそうでしかたがない、も

見捨てられない、も

放っておけない、も

自分の投影だったのかもしれない

 

私こそがさみしくて、見捨てられたくなかった

自分がして欲しいことを他者に一生懸命やっていただけだった

 

小さな声に耳を傾けてあげられなかったね。

でもそれもいいんじゃないかと思う。

私は精一杯やれるだけのことをやってきて、ハナマルだと思う。

よくやってきたよね。もう充分だよね。

自分で自分を祝福し、抱きしめた。

境界線

(博物館からのつづき)

会うとすごく優しくていい人。でもなぜかジワジワと蝕ばんでくるような気がする人たちとキッパリと境界線を引いた。

 とくに一番、私が傷ついてきたのは、すぐに姿をくらましてしまう人だ。子どもの頃、思い通りに行かないと机の下にもぐってすねてしまう子どもがいるけれど、それを大人になっても延々とやり続けているような人。

そういう人は何かあるとプツンと連絡を絶ってしまう。メールやSNS、電話まで。まるで机の下に隠れてしまうように自分の存在を薄めて注目を煽ろうとするのだ。

LINEをやっていても何ヶ月も既読スルーが当たり前。だけど興味がある内容なら速攻で返信が来る。読んでるんじゃん(ムカッ)でも会うとすこぶる「いい人」だから、なんだか煙に巻かれて、継続してきた。

イネイブラーの私は、何度期待を裏切られても、無視されても、強いふりをし、求められてもいないのにフォローを投げかけ、愛情で包み込もうとしていた(汗)

やっと気づいたが、客観的にみるとかなりイカレてる。私が偽善をすればするほど、相手はやるせない気持ちになっただろう。もし私がその人の立場だったなら当てつけられているように感じ、無力感を感じて憎しみや反発を募らせると思う。

私は劣等感から、女神さまのような人格者になろうとしていた。ナルシスト的なうぬぼれ行為を延々とやりつづけていた。

そのお節介は相手を刺激し、敵意を生じさせ、受動的攻撃を受けて私も相手に敵意を生じさせていた。

もしもっと早く境界線が引けていたなら、「これは、この人の問題」と簡単に解決することができただろう。

言葉にして向き合うこともできるのに、都合が悪くなると姿を隠すことで逃げることを選んでいるのは、その人の責任。ただそれだけのことだった。

私にはまったく関係ないこと。

 逃げることは、悪いことではないし自由だ。

その一方、そんな関係性には居心地の悪さを感じ、深く傷ついてしまう私は、その人との関係性からスタコラサッサと逃げ出すというのが自由だったのだ。

 

何よりその人とストロークを重ねれば重ねるだけ敵意が増えてゆくのだから、一刻も早く蝕む関係を断ち切ってゆくことが私にとっての正解だと思う。

 

ということで、スパンと線を引いた。

 

 心に青空が広がった。

その空をみながら気づいた。

 

私自身が、自分自身をずっと安売りし、粗末に扱われるのをゆるし、人が嫌がることを率先して引き受け全責任をとり、過剰なサービスを提供し続けていたから、私の周りは、だんだんそれが当たり前になっていったのだと思う。

 

だけど、その与えてきたものは、私にとっては考え得る限りの最高の宝物だったのだ。

生まれてきてからずっと欲しくて欲しくてたまらなかったもの。喉から手が出るほど欲しかったものたち。誰も与えてくれなかったその宝物を、必死で他者に与え続けてきたんだと思う。

 

自分が一番必要なものだったんだ。

そして実は自分はすでに持っていたんだ。

 

これからは、自分自身に与えてあげようと思う(笑)

ウメさんは天才

ウメさんは、テレビが大好き

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百均も大好き

 

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 なぜか即私に

 

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という流れになるが、

確かにNoが言えないヘタレなA型みわ子は、

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AB型のウメさんにまんまと働かされていた

彼女の獲物をかぎ分ける能力は天才的だ。感心している場合ではないけれど(汗)

博物館

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突然、涙が出て止まらなくなった。

泣きながら気づいた

しんどい、もうムリ

 

 私はまたもや多くのヒトやモノを背負い込んでいた。意欲がみるみるうちに消えて燃え尽きてしまった

 

私はイカダになって、私の背中に多くの人を乗せて大海原にこぎ出しているみたいな気がした。重量オーバーで沈みかけている客船の船長さんのような気分。

恐ろしくなったり、悲しくなったり、怒りがわいてきたり。そしてあろうことか乗っている人たちを逆恨みしはじめた。

 

もちろん乗っている人には罪はない。私が、自ら進んで招き入れたのだから。

ああ、私はこんなことを何度繰り返せば気がすむのだろう、頭を抱えたときはすでに遅かった。もう沈没しかかっていたのだ

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沈みながら気づいた

 

ここずっと

夜眠れなかった

 

山ほどものをため込みしんどくて、つらくて、体がガチガチだった

 

とまるところがなくてずっと飛び続けているトンボのように。安心できる場所も安心させてくれる人もいなかった

助けてーって叫んでいた。

 

疲労困憊し心が張り裂けそうになって

 

 本当に張り裂けてしまった。

 

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 なにが起きたのだろう

アスファルトの壁が砕けてバラバラに飛び散ったみたいな感覚がした。

 

 

 あとはよく憶えていない

 

 

ただ 静かになった

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なんだか 

砂浜に打ち上げられて放心状態のまま空をぼーつとながめているような感じだ

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 しろいくもが、青い空にぽっかりと浮かんでいた

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 夜になると星がきらめいていた

 私の中のほとんどがスペースになった

おぼれて、背中の荷物が全部なくなったからだろう

 

さらに私は自分の内側にも色んなものを詰め込んでいることに気づいた。分厚いアスファルトで蓋されていた

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内側にいたものは、どうやら虫さんだった。彼らは不法滞在者なのに、いごこちよく私のうちでくつろぎ、図々しく無銭飲食をし、ぷくぷくまるまる悠々自適に過ごしていた

 

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彼らが一気にはじけ飛んでしまったあと、私はたっぷりつまったあんこをほじくったあとのまんじゅうの皮みたいになってしまった

支えを失いがくがくぷるぷる小刻みに不安に震え

その弱々しさは脱皮したての「カニ」みたいだと思った

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 そう、あの脱皮直後の「月夜のカニ」だ。ぬぎたてで柔らかいから丸ごと唐揚げにされちゃう、おいしいソフトシェルクラブというあのうまいやつだ

 

だから彼らはあの強い爪と甲羅で自分を守っているんだな

 

私も、カニの甲羅みたいな盾で、みんなを守ろうとしていたんだと思う

 

え?

もしかして

私もウメさんと同じだったんだ(汗)

 

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私ときたら

頼まれもしてないのにみんなの経験を横取りしていただけ

 

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月夜のカニの私には、今まで見慣れた風景がこんな風にみえた。

アスファルトの壁をはがした地面には草どころか微生物も住んでいない

荒野が寒々と広がっている。

 これが私の現実の世界。

やっとスタートに立てたのかもしれない。